どうも、須田ジーノです。
スマホ広告で前から気になっていた作品がありました。
それは、「金田一少年の事件簿」の犯人視点から語られるスピンオフ作品、
『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』です。
探偵が犯人を見つけるのは平凡。犯人の視点から犯罪を語る作品は新鮮だった!
探偵や刑事が主人公、犯人は主人公の引き立て役という設定の漫画なら今まで散々作られてきた。
スピンオフ作品のもと、『金田一少年の事件簿』は主人公が名探偵の孫。
孫の金田一一(きんだいち はじめ)もまた、高校生ながら難事件を解き明かした探偵の一人。
関連作品として例を挙げるなら、金田一少年の事件簿に登場するインテリ・イケメン警視 明智が主人公になったスピンオフ作品、『明智警視の華麗なる事件簿』もあります。
ちょっと毛色が違う作品なら、完全犯罪を計画して他人に実行させていた天才マジシャン 高遠のスピンオフ作品、『高遠少年の事件簿』でしょうか。
殺人事件に巻き込まれた主人公が、現場に残された証拠をもとに推理、犯人が警察に捕まって日常へと戻る。そして、また次の事件に巻き込まれて……というのがド定番の流れですよね。
もう十分に見飽きたパターンです。
だから、小さくなっても頭脳は大人な彼一人いたら、もうお腹いっぱいなんです。
主役は金田一に犯罪を暴かれた犯人たち
では、今回読んだ作品はというと、金田一一(きんだいち はじめ)に犯行を暴かれた彼ら犯罪者側の方々が主人公。
「金田一少年の事件簿」を読んだことある、もしくはアニメを見たことがある人なら誰しもが思ったはずです。
金田一少年の事件簿に出てくる犯罪の手口は、繊細で凝った仕掛けの手口が多い、と。
完全密室殺人に仕立て上げるための小細工。
犯人が無実である根拠づくりで行った時間のトリック【例:蝋人形城殺人事件】。
特定の土地にまつわる祟りや伝承を模倣した犯罪【例:オペラ座館殺人事件】。
などなど、 探偵が登場するにふさわしい事件が登場するので、犯人も必死に計画してたんだろうなと変に感心してしまう事件が多かったですよね。
作風は、シリアスではなく、ギャグ路線
原作「金田一少年の事件簿」とは違い、どちらかというと、ちょっと笑えるバカっぽい感じで犯人たちは描かれています。
犯人の前で次々と暴かれるトリックの粗探し。
《出典:金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿》
犯行の手口を探偵が解明して事件関係者の前で披露する時は、多分、こんな感じで恥ずかしいやら情けないやらで聞くのも辛い状態なんでしょう。
計画が狂うアクシデントが発生して悩む。
《出典:金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿》
20年の計画でも、実際の行動でアクシデントがあれば、焦るのは分かる。
臨機応変な対応がどこまで可能かって話ですね。
最終的には、バレちゃいますが。
犯罪計画が凝り過ぎて、準備が大変という苦労話。
《出典:金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿》
計画犯罪の苦労話って斬新じゃないですか?
ありそうで今までなかった視点からの話で、こういうのもっと前から読みたかったな~って願いが叶いました。
1巻で取り上げられた事件簿の一覧
1巻に入ってる事件がいくつあるか気になる人もいるんじゃないかと思ったので、一応書いておきます。
ついでに、各作品が入っている本のリンクも貼るので、久しぶりに読みたい人はチェックしてみてはどうですか? 僕も昔、買っていたので本棚から引っ張り出して読んでみました。
ファイル1:オペラ座館の殺人事件
ファイル2:学園七不思議殺人事件
ファイル3:蝋人形城殺人事件
ファイル4:秘宝島殺人事件
まとめ
金田一少年の事件簿の殺人事件って手口がなかなかにグロくてトラウマになるひとがいても当然な印象を、アニメ版を見ていた小学生だった僕は思っていた気がします。
犯罪者が語る犯行準備の苦労、トリックの粗捜しを本人の目の前で淡々とされる羞恥心や焦り、原作マンガを異なり、コミカルな感じで軽くて面白かったです。
最後まで気が付かなかったんですが、このスピンオフ作品って原作マンガとは別人が描いているようです。
絵柄が同じで最後の作者の作品を書くにあたっての4コマ漫画を読んで別人が描いていたことがわかりました。
本作は推理を楽しむ作品ではなく、犯人たちの視点からみた事件の全貌を面白おかしく描いた作品です。
僕自身としては、予想していたような内容作品であったため、満足のいく作品だと思います。1巻で終わりかと思ったら、2巻もすでに販売されているみたいです。
2巻も手に入り次第読んでいくつもりです。
では!