暁の水平線-あか空

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アニメ、マンガ、小説、ゲームを中心に書く雑記ブログです。

13年前の小説「塩の街」を読んでみた感想。

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 皆さんは、小説を買う時、何を基準に選びますか?

 僕はたまにタイトルと表紙が気に入ると何となく買ってしまうことがあります。買ってから、やっぱ最後まで読みたいと思わないこともあれば、あれ?思ったより好きかも?って一気に読んでしまうこともあります。今回は後者でした。

作品の作者の紹介

 今回、一気に読み進めた小説は塩の街という第10回電撃小説大賞で受賞した作品です。作者は「有川 浩」さんです。他には、「三匹のおっさん」、「フリーター、家を買う。」などがあります。どちらもドラマ化した作品です。僕は、この2つのドラマを見たことがあり、これらの作品が同一人物のものだと初めはピンときませんでした。特に、「三匹のおっさん」を書く人と自分の中のイメージが異なっていたので。

 

AMW|第10回 電撃ゲーム3大賞 入賞作品

www.kadokawa.co.jp

 

第1章の話で最初にガツンとやられました

 世界は、突然宇宙から飛来した塩の柱によって世界が崩壊しかけているところから始まります。世界中の人々が塩柱が出現してから、塩化するという現象でパニックなります。政府の官僚は塩柱の降ってきた日にほぼ死に、無政府状態になります。まもなく通信やガソリンといった燃料、公共交通機関も使えなくなり、法による治安が崩壊した世界に変わっていきます。

 最初に登場する20代半ばの男性が第1章では主役になるのですが、この彼が世界が壊れた中でも一途に愛する人のために命を懸けて生前の恋人との約束を守って死んでしまいます。

 そうやって次の主役が女子高校生だった真奈と元自衛隊の秋庭になります。この2人は、この男性谷田部の死を機に物語の展開は加速していくことになりました。崩壊した世界で脱獄した囚人と会い、彼もまた塩化により死に、関わった人の塩化による死を目の当たりにした真奈。彼女が10歳年上の他人の秋庭と一緒に暮らしているのにも事情があるのですが、本の内容を書き過ぎても詰まらないので省略します。

 あなたは、好きな人を失う代わりに世界が救われるのと、世界が滅びる代わりに好きな人と最期を迎えられるなら、どちらを選びますか?

 作品のテーマはこれに尽きます。これを考えながら読んでいくと、結局のところ、あなたはどっち?って聞きたくなります。僕はこの作品の結末にすごく満足したし、反対の結末だったとしても不満はありませんでした。究極の選択では、ありませんか?選べと言われても困るけど、選ぶしかない局面ってのは現実でも何かしら必ずくる話です。

 僕は真奈と秋庭の行く末を応援しながら読んでいたので、時々邪魔をしているようで結果ナイスアシストを決めていた入江は嫌いで憎めないキャラだと思っています。要らない登場人物がいないんです。

 

読み終えて

 僕はこの小説が13年前に発表された作品とは思えないくらい、新鮮で読んで良かったって思っています。古さを感じさせないのは、時代を感じるような小道具(スマホみたいな道具)が出てこないことや、作品の最大のテーマにもあると思いましたが、じゃあ、自分で偉そうなこと言って書けんの?って聞かれたら無理です。僕にこんな技量も熱量もないです。ついでに言うと、大恋愛もしたことがないので男女の機微は分かりません。つくづく、人としての経験値が足りない生き方をしていると思います。

 

これ以上書いても、作品の感想から逸れそうなので。